人の頭には約10万本の毛髪があります。1平方センチメートルあたり約150本生えている計算になります。
1本の頭髪の太さは0.03~0.1ミリメートル、平均して0.08ミリメートルという。長さは1.5メートルくらいにまで伸びます。
頭髪を輪切りにすると、まっすぐな毛はほぼ円形をしています。しかし、縮れた毛は楕円形であったり、三角形に近いものなどいろいろです。
人間の体には頭髪以外にも毛が生えており、ヒゲ、わき毛、陰毛などは頭髪に次いで長くなりますが、眉毛、まつ毛、鼻毛などはあまり長くはなりません。
さらに、いわゆる「うぶ毛」と称するやわらかい毛も全身に生えています。体全体の毛の本数は、約150万本ほどになるそうです。これは猿の毛の数よりも多いという話ですが、本当かどうかは確かではありません。
頭髪の寿命は2~7年ぐらいで、女性の毛の方が男性の毛よりも一般に寿命が長く、寿命がくると抜けてしまいます。
頭髪の総数は約10万本なので、5年で入れ替わるとすると1日約50本が抜ける計算になります。
頭髪は1日に0.2~0.4ミリメートルぐらい成長します。夜間に昼間より速くのびるといわれていますが、どのくらい確かなことなのかわかりません。
また、春と夏は、秋や冬よりも成長が早いそうです。1年でおよそ12センチメートルほど伸び、毛を刈ったり剃ったりしても成長の速さは変わりません。

この部分を毛根といい、毛根は上の図に示すように表皮と真皮に包まれています。
これが毛包(毛嚢)です。毛根の先のところはふくらんでいて、皮膚の組織が入り込んでおり、血管や神経もきています。この組織は毛乳頭と呼ばれています。
毛乳頭の真上には毛母細胞という細胞があり、この細胞が毛髪の源です。毛母細胞は分裂を繰り返すとともに、上へ上へと押し上げられていきます。
ちょうど表皮の場合の表皮細胞とそっくりです。そしてまたそばにいるメラノサイトからメラニン色素をうけとる点や、「角化」つまり、ケラチンを細胞内にためこんで死んでいく点も、
表皮の角質化とそっくりなのです。
もちろん細かいところは違っています。表皮の場合、分裂は無限に繰り返されるのですが、毛髪の場合は寿命があり、ある時期がくると毛母細胞は分裂をとめてしまいます。 毛の成長はとまり、毛根全体が角質化します。そして毛乳頭から離れて抜け落ちてしまうのです。しかし、脱毛した毛の下の毛乳頭が生きているかぎり、しばらくすると毛がまた生えはじめてきます。 毛乳頭は毛を支配する組織であり、毛乳頭を電気処理などで傷つけてしまうと毛はもう生えません。むだ毛の永久脱毛にはこの方法が使われているのです。 逆に、毛の生えることのないマウスの足の裏の皮膚に毛乳頭を挿入して、毛を発生させた実験もあるのです。
このように毛には周期があり、成長期、休止期、退化期のサイクルを繰り返しています。成長期は2~7年、休止期は3ヶ月ぐらい、退化期は2~3週間ぐらいであるから、毛髪の大部分は成長期にあるのです。